絵ノファイル(ENOphile)
榎俊幸 / 作品集 (ENOKI Toshiyuki / works)

Eclipse

「窟戸」・605×1167㎜
「窟戸」・608×1165㎜(1999年)
蛇女の首を刎ねるペルセウス。
それは八岐大蛇を退治するスサノオの姿にイメージが重なる。
スサノオは神々の世界でも荒々しい猛牛にも喩えられるほどの乱暴者だ。
このスサノオの悪戯を嘆いた天照大御神は「窟」に篭ってしまう。
神話に記された「天の窟戸隠れ」である。
「窟戸」(部分1)
「窟戸」(部分1)
今から9年前の夏、ヨーロッパから中東にかけて皆既日食が観測された。
その日1999年の8月11日は、旧暦(陰暦)では7月1日に当たる。
占星術では新月が春分点を通過する瞬間を1年の始まりと考える。
最初の新月から数えて7番目の新月が、その年の7の月となる。
「999の年の7の月」、その月は太陽を完璧に覆い隠した。
この皆既日食の観測地フランスに、今から約500年前 “あの男”はいた。
 
「窟戸」(部分2)
「窟戸」(部分2)
占星術師ミシェル・ド・ノートルダム(1503~1566)
彼は占星術師として太陽と月の運行を観測し、約450年後に起きる皆既日食を正確に計算した。
これを「恐怖の大魔王が空から降りて来る」という隠喩的な言葉で予言集に書き記したのである。
当然ながら占星術上の皆既日食は、地上に災をもたらす最も不吉な天体現象と考えられていた。
偶然にもこの皆既日食の直後8月17日(旧暦の7月7日)にトルコでは巨大地震が起こっている。
しかし、災害が起こる事を暗号的表現で「アンゴルモアの大王が蘇る」と書いたのでは無かろう。
その真意は亡くなった前フランス国王“フランソワ1世”の来世復活を願望したものに違いない。
フランソワ1世の出身地(領地)が当時の地名で“Angoulmois”であったことからも明らかである。
そして「その前後にマルスが最も幸福な時を迎える」というのは、何を喩えたかったのであろうか?
占星術で「マルス」は火星のことであり、「最も幸福な時」は最接近の意味だったのかも知れない。
1999年にも大接近はあったが、6万年に一度という世紀の大接近は2003年8月であった。
 
榎俊幸 ホームページ ENOIST
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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テーマ:絵画 - ジャンル:学問・文化・芸術

コメント

幻想的で荘厳な絵ですね。
一枚の中にギリシア神話や日本の神話、そしてノストラダムスまでいろいろなテーマが潜んでいるなんて素晴らしいです。
黒い太陽が本当に印象的です。
【2008/01/14 03:43】 URL | hirono #qHG4eVTQ[ 編集]
●さっそくコメントをくださった皆様、有難うございます。
 このブログの更新日には暗号が仕掛けられているのですが、もうお気付きですね。
 更新日に共通する暗号は、数字の「4」です。
 このようなちょっとした謎解きは愉しいものですね。
 ノストラダムスの大予言も、その当時は暗号の謎解きを愉しんでいました。
 しかし、それが現実の災害などにつながり、犠牲者が現れると悲しくなります。
 火星大接近は1999年と2003年の間に2001年6月の大接近もありました。
 2001年といえば、9月11日のアメリカ同時多発テロが起きてしまいましたね。
 あの時は本当に空から恐怖の大魔王が降りてきたのかと思い恐ろしかったです。
 その時の私は病院のベッドの上にいました。
 自分自身も死の恐怖と戦って生還を果たしたばかりの時で したから・・・。
【2008/01/14 18:20】 URL | eno #hdP62FSI[ 編集]
太陽が急に隠れてしまうなんて、科学の知識のない時代の人々は本当に恐ろしかったことでしょう。この絵からは、その不安や恐れが感じられますね。
【2008/01/14 18:54】 URL | 瓔子 #JalddpaA[ 編集]
前回のノエルもそうでしたが、
榎さんの作品には、
テーマの中に、もういくつもテーマがあって、
史実と神話、西洋と東洋、
いろんなものが混在し、融合して、
思わず、引き込まれずにはいられない
独特の世界が描かれてますね。

歴史には、予言があったり、
(旧約聖書もそうですよね)
不可思議な自然現象が起ったリ、
世の中は、神秘に満ちています。

生命というのは、その最たるものです。
ご病気から生還されたと言う事は、
きっと、この世でなされるべきことが、
まだ、おありだからだと思います。
変わらず、ご自愛くださいね。
【2008/01/14 23:55】 URL | 林檎。 #-[ 編集]
暗号など考えもせず、毎回ただただ作品に魅入っておりました(笑)。
紙一重の光と影に晒される業のようなものを感じました。

【2008/01/15 00:36】 URL | マリ #-[ 編集]
古今東西の神話などを融合して 独特の榎ワールドを軽やかに展開される作品に 毎回魅了されます。
この度も 刀や武具から人物をたどりました。
黒いお月様の迫力 こぼれる金色~素晴らしいですね。
白い波頭も羊歯のようにリズム感・独特の雰囲気を感じます。
はるか以前 九州高千穂の神楽を思い出しました。
【2008/01/15 19:39】 URL | マレーラ #-[ 編集]
ギリシア神話と日本の神話。類似点がいっぱいですよね。
どちらも大好きです。
ぜ~ったい、ギリシア神話がどこからか伝わってきて、
日本の神話に作り変えられたんだと思うんですけど。。。(笑)

日食。
不思議な現象ですよね。
その仕組みが解明されている今でも、実際にその現象を見ると、神懸り的なものを感じます。

enoさんの描かれた月の絵、ひとつ見せていただけましたね♪
ありがとうございます。
【2008/01/15 23:21】 URL | TONE #4DRVMdtA[ 編集]
展覧会が札幌で開催されるそうで楽しみです。
私のブログにコメントをいただかなければ、榎さんのブログや絵にも接することが無かったわけで、それも、ぎりぎり札幌の個展に間に合うというのですから、こんなめぐり合わせはありません。
 榎さんの作品の神秘的な、なにか触れてはいけない領域に踏み込んで描かれている様な。その部分を間近に拝見できそうですね。 今日の札幌は最高気温が-4度。最近はいつもこんな、真冬日が続いています。2月下旬には寒さも少しは和らぐかと思いますが、体調十分にしておいでください。
【2008/01/17 10:38】 URL | k.kadoya #-[ 編集]
不思議な自然現象「皆既日食」と神々の神話。
この作品の闇の部分で、何者かが静かにうごめいているような感じがします。
非日常的な空間がリアルに迫ってきました。
【2008/01/18 01:33】 URL | monday01 #-[ 編集]
圧倒的な皆既日食の存在感。
強烈なパワーを見る者に放っています。
【2008/01/19 19:48】 URL | Nasbon #aVVkmQpw[ 編集]
天照大御神の神話は興味を持っています。
それがノストラダムスとつながるとは、考えても見ませんでした。
美しい絵ですね。
【2008/01/19 23:16】 URL | ゆうすけサタンマリア #-[ 編集]
●皆様からたくさんのコメントをいただきました、ありがとうございます。
 天体現象の不思議、そして神話の不思議。
 古代の神話は世界中で不思議な共通性を有しています。
 この謎は私の想像力と創造力をかきたてるものです。
◎謎といえば、このブログの更新日に仕掛けられた暗号は、数字の「4」です。
 この意味を考えてくださいましたでしょうか?
 答えは、「4」→「し」→「死」→「死を考える」→「メメント・モリ」です。
○メメント・モリをテーマに綴ってまいりました「~夜のアトリエから~」。
 サブタイトルを「~画家は色つきの夢を見るのか~」にリニューアルします。
 次回から「メメント・モリ」意外にもテーマを広げて参りますので、今後とも宜しく。
【2008/01/23 01:07】 URL | eno #hdP62FSI[ 編集]

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